『そばツユの深味(美味しんぼ)』に登場する銀座の実在スポットをめぐってみたら、さらに謎だった件

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グルメ漫画『美味しんぼ』の舞台は、主に”銀座”である。

※主人公の山岡が勤める「東西新聞社」が銀座にある事から、周辺のスポットやお店が度々登場している。

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その中でも、アニメ化にもなったエピソードの一つ…

そばツユの深味

コミックス2巻より

 

『そばツユの深味』という話が大好きなので、実在するスポットを回ってみた。

しかしながら、どうも”腑に落ちない点”があったので、今回はブログに記したいと思う。

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そもそも『そばツユの深み』とは、どういった話なのか簡単に説明すると…

アニメ版「そばツユの深味」

アニメでは第5話になります

 

屋台の蕎麦屋を無許可営業していた店主が、営業許可書を得るために奮闘するお話。

※この回では、中松警部が初登場したり、「どたんぽ(土湯婆)」なるパワーワードまで登場。僕の中では、とても印象深いお話なのである。

この話の中では、いくつか実在するスポット(元となる店など)が登場している。有名なものもあるので、まずは簡単に紹介してみたい。

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・大木屋(原作では藪)

大木屋

大木屋(アニメ版)

 

藪

藪(コミックス版)

 

大木屋は、そばの屋台を引く青年・花川勇作が、そばツユを考え直すきっかけとなったお店。

雷門が写っているシーンもあり、場所は浅草。そして藪という言葉や外観から…

並木藪蕎麦

外観がほぼ一緒

 

『並木藪蕎麦』であると推測される。

…うん、これは間違いない。

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・清正の井戸

清正の井戸

清正とは、戦国武将・加藤清正のことである。

 

じつは、原作では井戸水としか言っておらず、アニメ版になった際に具体的に”清正の井戸”という名称を使っている。

これはアニメの中でも、花川が「明治神宮御苑にある…」と言っているので

清正の井戸

こちらが実物写真

 

この井戸で間違いなし!

ちなみに、明治神宮御苑は有料です。その庭の中にこちらの井戸があります。

参考:「美味しんぼ」好きが行く、清正の井戸ツアー!(明治神宮・渋谷エリア)

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・花川勇作の自宅

銀座まで屋台を引いている事から、そんなに遠くはないエリアである事は間違いない。そして、花川の住む家のシーンになる前に”2つの印象的なカット”が入っている。

それが、こちら。

大きな川と橋

大きな川と橋

 

深川の佃煮屋

”佃煮”と書かれたお店

 

この川は隅田川。そして、佃煮と言えば「深川(門前仲町)」だろう。

具体的にどこのお店なのかは分からないし、そもそも花川の家は佃煮屋ではない。…なので、あくまでも”地域イメージ”の範疇として描いている。

※その他の「美味しんぼ」のエピソードの中でも、下町=深川みたいな扱いをよくしている。

参考:下町の魅力が味わえる『深川江戸資料館(東京)』

隅田川

隅田川

 

銀座まで屋台を引いていける距離で、川を描くなら隅田川以外にありえない。

…ま、これも間違いないだろう。

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そして、ここからが問題なのである。やはり、どうしても気になるのが…

花川勇作と屋台

花川勇作と屋台

 

屋台の場所。

山岡と栗田が、退社後に徒歩で立ち寄っているので銀座周辺である事は間違いない。そして、屋台の向こう側には華やかなネオン。

…これはやはり銀座しかない。

さらに分かりやすいショット

さらに分かりやすいショット

 

ラストシーンを見ると、さらにネオンが神々しい。

ビルの高さなどからいって、間違いなく銀座である。中松警部が、車道の真ん中を堂々と歩いているのが多少気になるが。汗(アイツならやりかねない)

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…そして、もう一つヒントらしきものがある。

屋台はこの高架下にある

屋台はこの高架下にある

 

高架下であるという事、そして左端の看板にある『銀座園』という文字。

冒頭の蕎麦屋からも分かる通り、お店の名前は実名では使っていない。ただ、銀座にある大通り(銀座通り)で、高架近くにあるお店と言えば…

銀座天國

明治18年創業の天ぷら屋

 

『銀座天國』ではないだろうか?

”銀座園”と”銀座天國”。そして、話のお題は蕎麦。天國は天ぷら屋。

…なんとなく相性がいいと思わない?

銀座天國と高架

銀座天國と高架

 

天國の隣にある高架は、銀座大通りをまたいでいるし、中松警部を見送るシーンでのネオンの数々も説明がつく。

うん、悪くない。

別角度から

別角度からもう一枚

 

これで納得…と思っていたのだが、さらに気づいた事があった。

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それが…

屋台はちょうどドンキホーテあたり?

屋台はちょうどドンキホーテあたり?

 

この高架、鉄道じゃなくて高速道路なのだ。

…うむ。高架下は合っているが、アニメでは電車が写っていた。つまり、線路である。それに、アニメでは道路が2車線しかない。

※「銀座通り」は5車線。

ネオンの感じが夜の街っぽいし、そうなると「鈴らん通り」か「金春通り」にも見える。

特に中松を見送るカットでは、路側帯がせり上がっていないのもポイント。ただ、それらの通りには高架下や屋台が出せるスペースは存在しない。

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何かヒントはないか?そこで、もう一度よくアニメを見返してみた。

すると…

そばの屋台までの道のり

そばの屋台までの道のり

 

そばの屋台へたどり着くまでの街ブラシーンに、イメージカットがいくつか挿入されている。

・2車線の道路とネオン
・楽しそうに屋台の焼き鳥を食べるサラリーマン

※これを見る限り、2人が「並木通り」あたりを通って、その後サラリーマンの波をかき分けているような印象。

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こうした推測をもとに考えた結果、2人が向かった先は…

”有楽町”か”新橋”ではないだろうか!?

※しかも、双方の駅をつなぐ電車は地下ではなく高架を走っている。

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そこで、そんな条件をもとに探してみると…

有楽町駅前

右手には高架

 

有楽町駅前の高架下という答えに。

ラストで中松警部を見送るシーンと照らし合わせると、少し違う気がするのだが、鉄道も走っているし、銀座から少し歩く距離だと考えれば妥当かな?と。

新橋では、ここまでネオンが強い高架下が存在しなかったのも理由の一つである。

※新橋の方がサラリーマンは多いし、高架下の屋台のイメージは強いのだが、僕の見た限り美味しんぼに「新橋」が取り上げられた事はない。原作者の描く世界観とそぐわないのかもしれない。

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こうして2時間ほどをかけて、僕の一通りの考察も終わった。

そして、最後に何気なくコミックス版の方を読み返してみたら

コミックス版「そばツユの深み」より

コミックス版「そばツユの深み」より

 

…そもそも、高架下ちゃうやん。汗

コミックスでは、屋台は高架下という設定ではなかった。じゃあ、やっぱり「銀座通り」って事で!

以上。

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